いわゆる杜氏などの酒造技能者の後継不足を先取りして、1984年に新潟県酒造組合がつくった教育機関です。
酒造技術の中堅技能者を養成します。蔵元から推薦派遣されたものだけが入校を許され、働きながら年間約百時間、三年間で卒業です。毎年20名前後の卒業生を送り出し、500名を超す卒業生のなかには、すでに杜氏の仕事をしている者が40名近くおり、卒業後の研修活動も活発です。講師は、約50名。新潟県醸造試験場の研究員や、県内で第一線にたっている経営者、酒造技術者及び技能者ばかりです。
このような清酒学校が継続しておかれているのは、世界中で新潟県だけです。
次の条件の全部を満たす者とする。
イ.新潟県内の酒造企業に通年雇用されており、
企業主が適任者として推薦している者であること。
ロ.原則として、経営者の子弟は除く。
ハ.原則として満35才以下の者であること。
(満35才をいくらか超えた方の前例がある。)
ニ.高等学校卒業程度以上の学力がある者
であること。
※注(1) 現在、従事している職種は問わないので、酒造企業に
通年雇用されておれば、必ずしも製造の仕事に従事していることを要しない。
定員は、毎年度20名とする。
年度の終了時において、進級試験を実施して、進級可否を決定し、終了証を交付する。
第3年度卒業時において、卒業試験を実施して、合格者に卒業証書を授与する。
各企業が新潟県清酒学校長(県酒造組合内)に推薦書を提出する。
選考に合格した者については、推薦企業主に通知する。入学式は、酒造年度開始にあたる7月に挙行する。
3年修業とし、1年間に20日間、各月1日2日間程度の通学とする。
イ.研修生は、通学とし、授業は原則として9時30分から15時30分とし、
昼食休みは12時から13時までとする。
ロ.教室は、新潟県酒造組合、新潟県醸造試験場又は借り上げ会場とし、
教育課程表に記載する。
ハ.授業は、各学年ごとに別室とする。
イ.新潟清酒学校の学科は次の通り。
(1)基礎科学及び醸造学の知識
(2)清酒製造知識及び技術
(3)法規、法令関係
(4)業界の現状
(5)清酒の知識
(6)監督者に必要な基礎知識
(7)一般常識
(8)その他必要な事項
ロ.講師は、醸造試験場の各先生、経営者・酒造技術者及び技能者と部外専門講師とする。
新潟清酒学校
新潟市東中通2番町292-2 新潟県酒造組合内
TEL:025-229-1218